この森で、天使はバスを降りた [映画・TV・音楽]
「この森で、天使はバスを降りた」 (原題:The Spitfire Grill)
音楽: ジェームズ・ホーナー (← 「タイタニック」ですぜ)
主演: アリソン・エリオット
1996年サンダンス映画祭において観客賞を受賞
物語 ( 豪快にネタばれあり / ウィキペディアの記事を修正、追記)
若い女性パーシー(アリソン・エリオット)は刑期を終えて出所し、山あいの小さな村で人生の再出発を望みバスを降りた。彼女は、見かけは無愛想だが心優しいハナ(エレン・バースティン)が経営する軽食カフェ「スピットファイア・グリル」で住み込み給仕として働くことになる。
カフェの常連客はよそ者であるパーシーに疑いと好奇の目を向けていた。一番猜疑心が強かったのは、ハナの甥のネイハム(ウィル・パットン)であった。ネイハムの妻シェルビー(マーシャ・ゲイ・ハーデン)は疑うよりはむしろ親切な好奇心をパーシーに対して抱いた。 実はパーシーは村人達より良く村のことを知っていた。
ハナが不慮の転倒で寝たきりになり、その際、パーシーとシェルビーはカフェの切り盛りを代わって務めた。助けが必要だと知ったハナは、彼女たちを認めた。村の若い男ジョーはパーシーに一目惚れした。ジョーは村にある樹木が癌や関節炎の薬の材料になるのではと考える科学者を、村に連れてきた。
やがて、ハナがカフェを誰かに譲りたいという意向を持っていることを知ったパーシーはある提案をする。それは、新しいオーナー募集のための、参加費100ドルの作文コンテストだった。優勝者には100ドルでカフェが譲渡されることになり、参加費全額はハナに入ることになる。村の良い出来事となるはずだった。しかし、ネイハムの過ぎた猜疑心により計画が狂い出す・・・・・。
何もない村に失望し、誇りもなにも持てず、閉塞感ただよう村人達。 パーシーが仕組んだ詐欺と思い、疑いの目をむけ、応募など来る訳がないとだれもが思っていた。
しかし、続々と来る応募の手紙。 ハナはその手紙(作文)を村の人たちに公開し回し読みさせ始める。
そこには、なぜその村へ来たいのか、どんな希望をもっているのか・・・それぞれの思いが綴られていた。
読んだ村の人たちの心に現れてくる変化。 村や自分たちへの誇りを取り戻してくる村人たち。
しかし明るく活気付く村の人々をよそに、パーシーは孤独だった。 そしてネイハムによって事件は起こってしまう。 明らかになるパーシーの過去、ハナの秘密・・・。
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優勝者が村にやってくる日。 村人達はお祭り騒ぎでその人を迎えた。 バスから降りてきたのは、シングルマザーの、パーシーと似た印象の女性。
パーシーがやってきた日は、寒い冬の夜だった。 今、やってきた女性は暖かい日、村中の人々から歓迎されている。
村の人たちを変えた・・幸福を運んできたのは、最も孤独で最も幸福が必要だったはずのパーシーだった。
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はっきり言って、とても地味な映画です。
しかし、謎めいた女の子パーシー、ハナの妙な習慣、コンテストの行方、ジョーとの恋、山あいの美しい自然・・・、ついつい引き込まれて最後まで観てしまう不思議な(絶妙な)映画でもあります。
とても悲しいお話です。 しかし、ラストは安堵感と幸福感に包まれます。
間違いなく秀作だと思います。
私のイチオシの映画です。 初めて買ったDVDはこの作品でした。(最初に観たのは衛星放送)
主演のアリソン・エリオット。影のある、でも魅力的な女性パーシーを瑞々しく演じています。 山の中腹で、夕日に照らされながら涙を流すシーンはこの映画で最高に美しいシーンだと思います。
映画中では21才位の設定かな? 実際それくらいだと思ってましたが、撮影当時彼女は25才位でしょうか。彼女はこの後、「鳩の翼」で助演。 そのまた後の「メビウス」では、魔女にとりつかれる女性と魔女の二役をするのですが・・・。 基本的にカワイイので、魔女があまり怖くありません・・・。
ハナを演じるエレン・バースティンは、「エクソシスト」でリンダ・ブレアの母親役の女優さんですねぇ。
実は・・・・
「大地の芸術祭」 を初めて見た時に、この映画を思い出したのでした。
* 記憶で書いたので、異なっている部分があるかもしれません。 ご容赦。
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